ある朝、自宅を出るときに子供と歩いていたら、突然「おはよう」と子供が言った。誰に言ったのかと思ったら、少し離れたところでうしろを向いていたおじさんだった。おじさんはこっちを向いてキョトンとしていたのだが、遅れて笑顔で「おはよう」と返してくれた。子供につられた私も「おはようございます」と。
私が一人で歩いていたら多分そのまま通り過ぎていた場面だったと思う。知らない人に声を掛けるのはよくないかもしれないが、自然と素直にするあいさつを子供に教えてもらった気がした。本来あいさつは自然に発する言葉だと思う。でも大人になるとその自然さがなくなり、なにか無理をしているときもある。素直な心は年齢とともに失われつつあると感じる。でも忘れてはいけない、忘れたくない心だと再認識した。